歯並びが気になるお子さんに、今できること
2025年7月25日
歯並びが気になるお子さんに、今できること
お子さんの歯並びが気になってきた…そんな声を最近よく耳にします。
特に小学校入学前後の保護者の方から、「前歯がすき間だらけ」「下の歯がガタガタしてきた」といった相談が増えてきました。
こんにちは。南松永のフロカワ歯科医院です。
当院は、地域の皆さまが安心して通えるファミリー歯科を目指し、小さなお子さんからおじいちゃん・おばあちゃんまで、それぞれの年代に合った診療を行っています。
今日は、気になるお子さんの歯並びについて「今からできること」に焦点を当ててお話しします。
乳歯の歯並びは永久歯に影響する?
よく「乳歯はそのうち抜けるから歯並びは気にしなくて大丈夫ですよね?」という質問をいただきます。
たしかに乳歯は一時的な歯ですが、乳歯の並び方や噛み合わせは、永久歯の生え方に大きな影響を与えます。
特に、乳歯の時期にすき間が少なくキレイに並びすぎていると、あとから生えてくる大きな永久歯のスペースが足りなくなることがあります。
また、指しゃぶりや頬杖、口呼吸など、日常の「くせ」も歯列や顎の発育に影響を与えるため、乳歯列期からの観察・予防がとても大切なのです。
矯正は「生えそろってから」と思っていませんか?
「歯並びが悪ければ、大きくなってから矯正すればいい」と思っていませんか?
もちろん中高生や大人になってからでも矯正は可能です。ですが最近は、“予防的な矯正”という新しい考え方が広がってきています。
それは、歯が生えそろってから動かすのではなく、「歯並びが悪くなりにくい口の環境」を整えるという考え方です。
たとえば、
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舌や唇、頬の筋肉のバランス
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鼻呼吸ができているかどうか
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姿勢や飲み込み方のくせ
などが、実は歯並びに大きく関わっています。
つまり、矯正治療の一歩手前にある「お口の育て方」が、とても大事なのです。
歯並びが気になったら、まずは診断と生活習慣チェックから
当院では、お子さんの歯並びについて「矯正する・しない」にかかわらず、まずは現在のお口の状態を丁寧に見ていくことを大切にしています。
チェックするポイントはこんな感じです👇
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上下の前歯がかみ合っているか
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舌の位置は正しいか
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口を開けたままの時間が長くないか
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鼻づまりやアレルギーがないか
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指しゃぶり・爪かみ・頬杖などのくせがないか
こういった項目を通して、歯並びに影響する要因を早めに見つけることが、将来の矯正治療をよりスムーズに、あるいは必要のないものにしていく第一歩になります。
歯並びのための第一歩は「仕上げみがき」と「声かけ」
歯並びの予防というと、特別な装置や矯正治療の話になりがちですが、実はもっとシンプルなことがとても大切です。
たとえば、
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お子さんが口をぽかんと開けていたら声をかける
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食べるときによく噛んでいるかを見守る
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姿勢よく食べるよう促す
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鼻呼吸できているかチェックする
こういった日々のちょっとした関わりが、顎の発育や舌の使い方に良い影響を与えます。
また、仕上げみがきの際に「歯ぐきが腫れてないかな?」「乳歯のすき間があるかな?」と見るクセをつけておくと、早めに変化に気づけます。
「気になるな」と思った時点がチャンスです
「うちの子、歯並び大丈夫かな?」と少しでも気になったタイミングが、実はベストな相談タイミングです。
矯正が必要かどうかはもちろんですが、「どう育てれば歯並びが良くなるのか」を知っておくだけでも、将来の選択肢が広がります。
フロカワ歯科では、治療の前にまずはお話をしっかり聞くことを大切にしています。
気になることや、お子さんの癖についてのご相談も、ぜひお気軽にどうぞ。
🏁まとめ|今できることが、未来の笑顔につながる
歯並びは、見た目の印象だけでなく、かみ合わせや全身のバランスにも関わる大切な要素です。
ですが、今から少しずつ整えていけることがたくさんあります。
お子さんの笑顔を守るために、「歯が生えそろう前の今」からできることを一緒に始めていきましょう。
日本補綴歯科学会 専門医|副院長 風呂川 聡