仕上げ磨きはいつまで必要?卒業の目安と上手なやめ方

「仕上げ磨きって、いつまで続けたらいいですか?」

当院でもよく聞かれるご質問です。

実はこの答え、「〇歳で終わり」という明確な線引きはありません。お子さんのお口の状態や性格、仕上げ磨きへの協力度合いによって、適切なタイミングは変わってきます。

■ 目安としては「小学校3~4年生」まで

小学校低学年の頃は、永久歯への生え替わりも本格的に始まり、お口の中の清掃がより難しくなります。特に**6歳臼歯(第一大臼歯)**は生えたばかりで背が低く、汚れがたまりやすいので、保護者によるチェックがとても大切。

また、低学年のうちはまだ手先の器用さも発展途上。歯ブラシを握る力や角度のコントロールが難しく、どうしても磨き残しが出やすくなります。

そのため、最低でも小学校3年生ごろまでは仕上げ磨きを続けることをおすすめしています。

■ 「卒業のサイン」はここをチェック

  1. 自分で磨いた後にチェックしても、磨き残しが少ない

  2. フロスやタフトブラシなどを自分で使いこなせる

  3. 毎日の歯みがきを嫌がらず、習慣として取り組めている

このような状態になれば、仕上げ磨きは段階的に卒業してもOK。ただし「もうやめていい」ではなく、たまにチェックを続けるのがポイントです。

■ 仕上げ磨き卒業の前に「唾液検査」もおすすめ

当院では、仕上げ磨きの卒業を検討するタイミングで唾液検査を行うことをおすすめしています。

唾液の中にある虫歯菌の数や酸に対する抵抗力などを調べることで、お子さん自身の「虫歯のなりやすさ」を把握できるからです。

それにより、仕上げ磨きをすぐにやめるべきか、それとももう少し続けた方がいいかという判断も、より正確になります。

■ 最後に:大切なのは「仕上げ磨き=親子の時間」

子どもが小さいうちは、どうしても「磨かせてくれない」「嫌がる」と苦戦する日もあるかと思います。でも、仕上げ磨きはただの清掃行為ではなく、親子の大事なコミュニケーションの時間です。

「今日もよく頑張ったね」「キレイになったよ」と声をかけながらの習慣づけが、子どもの健康観を育て、将来の自立した口腔ケアにもつながります。

「仕上げ磨き、うちの子はいつまで必要かな?」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

お子さんに合わせたアドバイスをいたします。

フロカワ歯科医院 副院長 風呂川聡(日本補綴歯科学会専門医)